マスコンクリートとしての取扱いが必要な部材寸法の目安として、土木学会コンクリート標準示方書に、「広がりのあるスラブについては厚さ80〜100cm以上、下端が拘束された壁では厚さ50cm以上」と記述されています。近年はとくにひび割れ抑制に対する発注者の要求が厳しくなっていることをふまえ、3次元FEM温度応力解析により温度ひび割れ抑制対策の検討を行います。
マスコンクリートの定義として、JASS5において「部材断面の最小寸法が大きく、かつ結合材の水和熱による温度上昇で有害なひび割れが入るおそれがあるコンクリート部分」と記載されています。また、「適用箇所は部位・部材ごとに特記によること」とし、「特記に際しては、最小断面寸法が壁状部材で80cm以上、マット状部材・柱状部材で100cm以上がマスコンクリートとみなす目安となる」としています。このことをふまえ、解析対象部位の選定から3次元温度応力解析による温度ひび割れ対策の検討までを実施します。
温度ひび割れの抑制は、下表に示すように、@体積変化の抑制、A外部拘束の低減、Bひび割れ幅の抑制が基本となります。要求される温度ひび割れの制御目標に基づき対策を選択します。
温度ひび割れの抑制において、弊社オリジナル技術の「NDシリーズ」が有効な対策となります。ND-WALL工法、NDリターダー工法およびNDリーバー工法の特長と効果について下表に示します。
温度ひび割れ抑制対策について、「NDシリーズ」を中心に解説しています。
技術資料(温度ひび割れについて) 〜NDシリーズによる温度ひび割れの抑制〜 |
・温度ひび割れ対策の検討は、以下のフロー(5ステップ)にしたがって実施します。
・対策を決めてから解析を行うことを原則としており、時間とコストを縮減できます。
温度応力解析の検討費用
当社の過去5年間の温度ひび割れの検討実績について、発注者、対象構造物、対策の情報をまとめました。
実績一覧表 | |
過去5年間の実績(令和元年度〜令和5年度) |